大手チェーン･くら寿司のブラック企業ぶりが異常! 入社前に辞めさせる罵倒の研修!

関東･中部･関西エリアを中心に200店以上の店舗展開をしている､くらコーポレーション経営の大手寿司チェーン店･くら寿司が､内定者に対し異常とも思える過酷な研修を課し"新卒切り"を行っていることが話題となっている｡

10月12日放送のTBS系『NEWS23X(クロス)』では､特集コーナーで実際にくらコーポレーションから内定を貰いながら､入社直前になって内定を辞退させられたという人物のインタビューを交えながら､その実態を紹介｡

最も注目を集めているのが､｢くら社員三誓｣と呼ばれる社訓｡
内定者は入社前の研修時に､この｢くら社員三誓｣を完璧に暗記して35秒以内に暗唱出来なければならないというが､とても常人が35秒で言い終わる文量ではないのだ｡

ひとつ､私は人と会話することが大好きな社員となります｡
その為に人に好意を持ちます｡
人を喜ばせることが自分の喜びと思います｡
いつも明るい笑顔で自分から積極的に話しかけます｡
また､常にプラス思考で自分と会話すれば相手が明るく元気になれるように働きかけます｡

ひとつ､私は自ら進んで仕事を覚える社員となります｡
その為にマニュアルをしっかりと覚えます｡
常に向上心を持ち新しい仕事に取り組みます｡
またどんな仕事を頼まれても自分を成長させるチャンスと考えて喜んで引き受けます｡

ひとつ､私は社会人としての基本を身につける社員となります｡
その為に早寝早起きをします｡
手洗いうがいを徹底し､バランス良く食事し､体調管理に気を配ります｡
毎日新聞･本を読み知識を深めます｡また､交通ルールやエチケットを守り健全な社会生活を送ります｡
以上!!

上記に掲載したのが､｢くら社員三誓｣の全文｡
丸暗記するのも然ることながら､35秒で暗唱することは無理難題と言わざるをえない｡
『NEWS23X』では､系列局･MBSの田丸一男アナウンサーに原稿を見ながら読み上げてもらった｡

すると､通常アナウンサーがニュース原稿を読むスピードだと､読み終わるのに58秒かかることが判明｡
｢1分ぐらい､これだけあったら1分でしょう｣
と苦言を呈した｡

さらに別のスポーツ担当アナウンサーが､聞き取れる極限の早口で読み上げたところ､34.91秒となんとか35秒を切ることが出来たが､
｢いやあ本当に疲れますよ､これは｡精根尽き果てますよ､アナウンサーでも｣
くら寿司の社員にプロのアナウンサーレベルを要求しているとは到底考えにくい｡
とすれば､｢くら社員三誓｣は内定者を強制的に辞退させる手段にしか過ぎないのだ｡

くら寿司の2010年度新入社員の内定辞退数は､20人を超えているという｡
それでも､企業側が｢全て自発的な意思によるもの｣と主張する｡果たしてその根源は何なのか｡

番組がインタビューを敢行した､今年内定を辞退した者によると､
入社式約一週間前､2泊3日の研修を課せられた内定者達には､先程の｢くら社員三誓｣の暗唱が課題として提示されていた｡

研修時には一人一人､しっかり35秒以内に暗唱出来るかテストが行われたそうだが､
｢合宿中の課題を合格出来ない場合は入社する意思がないものと判断し帰宅してもらいます｣
と書かれた案内状も同時に送られていた｡

いざ本番でも､内定者が入室しようとすると
｢入ってくるのおせぇよ! もっと早く走ってこいバカ!!｣
と罵倒される｡社員側からは極限のプレッシャーがかけられた状態で､暗唱に挑む状況下に落とし入れられるのだ｡

そして課題を達成できなかった者に対しては､社員が何の確認もないに､
｢今から言う言葉を一言一句間違いなくしっかり書きなさい｣
と圧迫される｡
内定者を半ば脅迫し､自らの手で内定辞退書を書かせることによって､企業側は"自発的な辞退"だと主張する切り札に利用しているのである｡

くらコーポレーションの研修は､企業内教育に関するコンサルタント業務を専門に行っているアイウィルという会社が担当しているが､実はアイウィルは餃子の王将の研修も担当する｡
餃子の王将の研修風景は､以前日本テレビ系『サンデーNEXT』で特集が組まれた｡
だが､くら寿司のケースと同じように､研修担当者が新卒を激しく罵倒し､理不尽な課題を課して圧迫する手法は､非常に類似している｡

同番組の特集時に出演していた徳光和夫･北村晴男弁護士･タレントのSHELLYら全員が､顔を引き攣っているのがワイプで映されていたのが印象的だった｡

くらコーポレーションから内定を辞退することになった､番組でインタビューをした者は給与の補償と精神的な慰謝料を求めて裁判に踏み切った｡
裁判は現在係争中だが､くらコーポレーション側は真っ向から反論しているという｡

社会人となる寸前で地獄に突き落とされた内定辞退者が少しでも報われるよう､彼らにとって有益な判決が下されることを願いたい｡

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