阪神､"あと1人"からまさかの逆転負け! 振り逃げで決勝点献上…

【阪神 3-4 広島松山】

リーグ4位の阪神は3日､松山で同5位の広島と対戦｡
2点リードした9回2死走者なしからの痛い逆転負けで､広島とのゲーム差は0.5に縮まった｡

絶対的守護神･藤川が戦線離脱している阪神は2点リードの9回､2年目の榎田をマウンドへ｡
中継ぎとしてここまでチームトップの登板数を誇る左腕は簡単に2死を奪ったが､ここから悪夢のような展開が待っていた｡

榎田はここから3連打を浴び1点差｡
さらに､右脇腹を痛めて欠場した正捕手･藤井に代わってマスクを被った小宮山との呼吸が合わず､重盗を許して二､三塁｡
絶体絶命のピンチで梵を空振り三振に仕留めて試合終了かと思われたが､低めの変化球を小宮山が捕球し切れず､ボールが一塁ベンチ前を転々する間に2人が生還｡
"あと1人"の状況からまさかの逆転を許した｡

試合後､阪神ファンの怒号が飛び交う中で榎田は､
｢焦ってしまった｡2死から落ち着いて投げればよかった｣(サンケイスポーツより)
とコメント｡
記録は暴投となったものの､ノーバウンドを捕球し切れなかった小宮山は､
｢僕が捕れなかっただけです｣(同)
とうなだれた｡

本来なら9回を任されることのないバッテリーの若さが出てしまった格好だが､吉田バッテリーコーチは､
｢プロだから｡(振り逃げで)2人返られたら､話にならない｣(同)
とお冠｡
和田監督も､
｢考えられないことが起きている｣(同)
と手短に会見を切り上げたが､最後に､
｢何度でも気を引き締めていく｣(同)
と言葉を絞り出した｡

これでチームの借金は今最大の5｡
5位広島とのゲーム差は0.5にまで縮まった｡
故障者が続出する中､この日の敗戦はチームに大きな影を落としそうだ｡

(2012年7月4日)

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