巨人･沢村拓一､プロ最長10回を2安打0封も打線の援護なし!

【中日 0-0 巨人ナゴヤドーム】
巨人は8日､敵地での中日戦に延長十二回の末､0-0で引き分け｡
先発･沢村拓一投手はプロ入り後最長となる10回を投げて2安打無失点の好投を見せながら､打線の援護がなく7勝目を逃した｡

中日先発･ソトとの息詰まる投手戦となった同試合｡
沢村は､
｢2-1とか1-0(のロースコア)になるのは分かっていた｣(スポーツ報知より)
という言葉通り､制球を重視した丁寧な投球で､四回2死までパーフェクトと課題の立ち上がりをクリア｡
その後もテンポのいい投球を見せ､10回をわずか96球で投げ切った｡

圧巻だったのは十回｡
ブランコへ投じた初球はこの日最速となる150キロをマーク｡
これまで最速はほとんど初回に計測していたが､この日は最後まで球威が衰えなかった｡

開幕から先発ローテーションを守り続けている沢村はこの日の力投で､今季の規定投球回数(144回)にルーキー一番乗りで到達｡
球団の新人では､2003年の木佐貫洋投手(現オリックス)以来8年ぶりの記録だ｡
しかし､沢村は試合後､
｢勝たないと意味がない｣(同)
とコメント｡
援護に見放されただけでなく､自身も八回無死一塁で送りバントを失敗しただけに､厳しい表情を浮かべバスに乗り込んだ｡

ただ､川口投手総合コーチは
｢一番いい投球だったかも分からない｣(同)
とコメント｡
前回登板後に沢村へ厳しい言葉を掛けた原監督も､
｢過去の話はいらないよ｡安定感はあった｣(同)
と高く評価した｡

防御率2点台前半ながら､ここまで6勝(11敗)と勝ち星の伸びない沢村｡
それでも､投手陣の中での存在感は日に日に増している｡

(2011年9月9日)

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