監督就任1年目の快挙で日本一! 西武・渡辺監督三度目の胴上げに涙!
試合後のマウンドで一本指を立て、若き獅子たちが俺たちがNo.1だと東京ドームでほえた。9日に行われた今季日本シリーズの最終戦で西武が宿敵の巨人を破り、4年ぶり13度目の日本一に輝いた。
渡辺監督にとって就任1年目での頂点奪取は快挙だ。
試合後のインタビューで渡辺監督は、
「こんな、就任1年目のダメな監督を盛り上げてくれて、選手たちには感謝しています」と選手への感謝の気持ちをまず語った。
というのもこの日本シリーズをはじめ、シーズンを通して全員野球を徹底してきた西武。
3勝3敗で迎えたこの最終戦もそんな西武の姿勢が目立った試合展開となる。
まずは今シリーズ初登板となる先発・西口が全力投球。ところが勢いが空回りしたのか二回2失点で無念の降板。
流れは巨人に傾いたかのように思われた。
しかし三回、二番手として現れたのは石井一。第5戦に先発したものの六回5失点とこてんぱんにやられた借りを返しにきたのだ。
リベンジに燃える男は2回を完璧な投球でしめ、巨人打線に追加点を許さなかった。
そしてその後も西武の全員野球が続く。三番手としてマウンドに上がったのは中2日の涌井。
石井と同様、2回を無安打4奪三振と好投し、日本一の座を呼び寄せた。
七回には星野が登場し、なんとも簡単に強力打線を三者凡退に仕留めた。
するとだまっていないのが、西武打撃陣である。
八回、繋げた安打で見事に得点をひっくり返した西武。
こうなれば勝負は決まっていた。八回、九回と守護神グラマンがきっちりしめ、逆転で西武が接戦をものにした。
西武がチーム方針としてかかげてきた“全員野球”。
その強い意志を我々は見せ付けられた気がする。
常勝集団が屈辱のBクラス落ちを経験した昨シーズン。
“リベンジに燃える”力というものはこれほど強いものなのか。
宙に舞う渡辺監督は笑顔を浮かべながらも目にはうっすら光るものがあった。
こうして西武の日本一で今季の全試合を終えたプロ野球。
最後の最後で日本一を逃した巨人をはじめ、西武からの日本一奪還を目標に他球団の新たな戦いはもうすでに始まっているのかもしれない。
(2008年11月10日)
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