婚カツ!
[第11話]
夜、橋の上で春乃（上戸彩）に追いついた邦之（中居正広）は、ようやく自分の気持ちを伝えた。06/29放送
抱きしめあう2人――その姿を、邦之の幼馴染・成道（山田親太朗）が目撃してしまったことで、噂はあっという間に街中に広まる。
勝（北村有起哉）のところに届いたときには、“出来ちゃった結婚”なんてことになっていた。
邦之は春乃にプロポーズもしていない。
にもかかわらず、周囲はどんどん“2人の結婚”へ向けて、どんどん盛り上がっていった。
春乃も大切だったが、邦之は今、商店街の存続に向けて必死で戦っていた。
商店街の地主・神宮寺(小林稔侍)が、借地料の未払いを理由に、商店街の店主たちに立ち退きを迫ろうとしていたのだ。借地料を払わなかった商店街の店主も悪いが、千代の地主は「払える時に払えばいいよ」と言ってくれていたのだ。しかし、その言葉にどっぷり甘えてしまった結果がこれなのだ。
しかし、今、商店街の人達は“もう一度、頑張ろう”としている。
邦之は勝（北村有起哉）と一緒に、神宮寺に商店街を守ってくれるように頼みに行く。土下座までして2人は頼むが、神宮寺は首を縦に振らない。
帰り道、勝（北村有起哉）は邦之に自分の気持ちをソッと告白した。勝は邦之が好きだったのだ！
あまりの発言に驚きを隠せない邦之。それでも勝は、邦之の結婚を祝福しているようだった。
その頃、匠（谷原章介）と周五郎（橋爪功）は、「商店街のために、区の行政で救って欲しい」と溝口静子区長（風吹ジュン）に頼むが、区長は「すでに区の行政ではどうにもできない」と2人に話す。それでも匠は必死で区長を説得するが、こちらも良い回答を得ることはできなかった。
その際、周五郎は邦之と春乃が結婚すると、区長に報告する。
「挙式の日取りが決まらないのは、邦之の就職が決まらないせい？」区長も気にかけているようだった。
そんなある日、『とんくに』で邦夫（小日向文世）と春乃と話をしていると、区長が来店する。
邦夫と春乃は、かつて、区長に対してウソをついてしまったことを謝るが、区長は微笑む。
「ウソではなくなったのでしょう。おめでとう」とお祝いを述べて、大好きなとんかつを注文した。
一方、優子（釈由美子）は、このところ何度か周五郎と会っていた。
この日は、大好きはスイーツのお店。2人は大好きなマンゴパフェを注文した。
優子は周五郎に「周五郎さんのことが大好きな女性は見つかりましたか？」と尋ねる。「いやまだ…」と答える周五郎に、優子は「マンゴパフェが届くまでに見つけてください」と言った。
周囲を見渡す周五郎だったが、マンゴパフェが届く、まさに直前、周五郎は“優子”の気持ちに気づいた。
商店街の人たちは“縁結びの町さくら地蔵商店街・リニューアル日”に向けて大忙しだった。邦之に告白をされて以来、ずっと忙しくてデートも出来ない邦之。さすがの春乃も不安を感じていた。
商店街・リニューアル日の前夜、邦夫は邦之に、「言葉にしなければわからないものだ」と、春乃にちゃんとプロポーズをするように助言した。
同じ頃、商店街にフラッと地主の神宮寺がやって来て、茂の店に入った。
商店街は、リニューアルに向けて、かつての活気を取り戻していた。
地主の顔を知らない茂や商店街の面々は、神宮寺を前に、口々に彼の悪口を言ってしまう。
いよいよ商店街がリニューアル。区長も招待して、オープニングセレモニーの準備もバッチリだった。しかし、肝心の客が現れない。邦之や商店街の面々に不安がよぎった。
そこへ、真琴（りょう）が子どもと一緒にやってきた。その後には、たくさんのお客さんが…。
商店街は一気に活気にあふれた。
やはり、ダメなのか？ 邦之たちに不安が募る。と、そこにスピーチのために区長が来た。次に、真琴が子供たちを連れて…と、その後ろから続々と人々がやって来るではないか。商店主たちも俄然、張り切りだした。
区長は簡単な祝辞を述べると、邦之に挨拶にスピーチをかわった。邦之は、商店街が生まれ変わったことを宣言すると、大きな拍手が送られた。
スピーチの最後に、邦之は、みんなの前で春乃にプロポーズをした。拍手は鳴り止まない。
その様子を、神宮寺と居酒屋チェーンの社長・川端（田窪一世）が見ていた。
神宮寺は川端に、「これで、商店街を明け渡す理由がなくなった」と告げた…。
商店街のリニューアルも終えて、邦之と春乃はデートを楽しんでいた。
公園のベンチで、邦之は春乃に、ちゃんと仕事に就くことを約束する。
一方、『とんくに』では、区役所の増岡（田中要次）が『とんくに』でとんかつを食べていた。
「お代はここに置くよ」と増岡が店を出て行った後、テーブルの上を見ると、そこには『区の職員採用要領』が…。
邦之は区役所への再就職が決まる。
こうして、邦之と春乃は結婚式を挙げることに。
緑豊かな景色のいいベンチで、一同は、記念写真を撮る。
どの顔も、とても晴れやかだった。
≪完≫
06/29
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第1話
世の中が『就職氷河期』と言われる時代に3流大学を卒業。
なんとか企業に就職したものの、とあることがきっかけで会社を辞めてします現在は失職中。
なかなか次の仕事先が決まらず悩んでいたある日、自分が住んでいる区の臨時職員募集を発見しとりあえず応募する。
そしていざ面接当日。
特に問題もなく面接が進んでいったが最後の最後に採用条件が既婚者であることを告げられる。
邦之に結婚の予定があるわけもなく、もちろん相手すらいない。
しかし、仕事が欲しいばかりに結婚の予定があると嘘をついてしまう…。
この一つの嘘のせいで、邦之の人生が狂うことになるなど、
この時邦之は考えてもいなかった…。
雨宮邦之の父が営むとんかつ屋のアルバイト店員として働いている女性。
邦之とは子供の頃からの付き合いで、春乃も邦之と同じく就職活動をしていた。
内定をもらうところまではいったのだが、
このところの不況であえなく内定切りにあい、職場を失ったためにアルバイトをしているわけだ…。
そんなある日、邦之が“婚カツ”をはじめたことを知り、
結婚というのはどういうものか、興味本位で自分も“婚カツ”へと足を踏み入れる決意をするのであった。
雨宮邦之の幼なじみで、現在は酒屋の長男として店を継いでいる。
家業を継いだのは茂本人の意思であり、現在は子孫（跡継ぎ）を残すことに責任感を持っている為とにかく結婚願望が強い。
キャラクター的にも女の子に対してガンガン行くタイプに見えるのだが実は気が小さい。
いつも肝心なところであと一歩が踏み出せず『いいお友達』止まりになってしまう。
だから女の子友達は多い。
年上の邦之とは本音が言える親友であり、兄貴として頼りにもしている。
邦之が“婚カツ”を始めたことを知って自分も真剣に“婚カツ”をしてみようと決意するのであった。
邦之の弟で現在は美容師として働いている。
美容師と言ってもまだまだ“卵”の修行の身だが、
その実力は買われており、将来を期待されている。
職場のプレッシャーからか、仕事に疲れるとすぐに実家のある下町にフラりとやってくる。
一見なよなよした“草食男子”と思われがちだが、実は肉食だとか!?
28歳独身の女としての人生に若干危機を感じつつあるOLの女性。
このままでは一生結婚できないと考え、本格的に“婚カツ”を開始した。
主な戦場は、婚カツをしている男女が集まって交流を深める“婚カツパーティー”。
優子はこのパーティーで結婚相手を本気で探すつもりである。
そんなある日、優子は婚カツパーティーに参加していた邦之や茂と出会う。
出会った当初は、遊び感覚で参加しているように見える邦之の態度に反感を覚えたが、
徐々に邦之の人柄に惹かれつつあるようで･･･。
邦之の幼なじみで現在は区の職員として働いている男。
一応結婚はしているようだが、その結婚生活には“謎”が多い。
どうやら他人には言えない“秘密”があるらしい。
そうは言っても匠の性格は優しく真面目。
自分と関わる誰とも、争うことを決して好まず、自己主張も特にしない。
それはそれで問題でもあるが…。
そんな彼だが、なぜか結婚に関してだけは「ロクなもんじゃない」と愚痴をこぼすことが多い。
一体彼の結婚生活には何があったのか!?
邦之と邦康の父で普段はとんかつ屋『とんくに』を営んでいる。
邦康が生まれて間もなく妻を亡くし、今日まで男手一つでふたりの息子を育ててきた。
いずれは邦之に『とんくに』を継いでもらいたいと考えていたが、
とんかつ嫌いの邦之は決して店を継ごうとしない為、今ではほぼ可能性がないとあきらめている。
婚活サポートビジネス『スターマリッジ』の社長を務める女性。
婚活をしにやって来た邦之と運命の再会を果たす。
実はこの真琴、幼い頃に邦之と地元の少年野球チームで一緒に活動。
エースの邦之とバッテリーを組んでいたのだ。
そんな彼女も今ではバツイチの子持ち。
その経験を生かして『スターマリッジ』を立ち上げた。
区長として働いている女性で、臨時職員として入ってきた邦之の上司である。
区の財政難をなんとか乗り切ろうと日々努力し続ける野心家。
弁護士の夫との間に5人の子供がおり、区長としても母としても忙しい日々が続いている。
隠れた“とんかつ好き”でもある。
長年務めていた会社が不況によるリストラ政策を行い、
見事にそのリストラにされ職を失った男。
邦之と同様に、区の臨時職員採用の話を見つけ応募した。
このチャンスを逃してはあとはホームレスしかないという絶体絶命の状況であるがゆえに、
雇用条件に合う既婚者ですと嘘をついて採用された。
既婚でないとバレたらすぐクビになる!?
周五郎も邦之らと一緒に婚カツを始めることになった。
区を財政破綻から救う救世主として、
区長にヘッドハンティングされてきた経済界の超エリート。
一流大学を出て、エリートコースをひた走ってきた彼にとって、邦之は別世界の人間。
取り扱ったことのない新しい人種として完全に下に見ている。
勝は独身で私生活は謎が多い。
肉が嫌いで野菜が好きという典型的な草食男子である。
JASRAC許諾番号
6834131007Y41011
Blau
6834131007Y41011
