ビブリア古書堂の事件手帖
[第1話]
栞子(剛力彩芽)が営む古書店に、大輔(AKIRA)が本を持ち込んでくる。01/14放送
祖母・絹子(赤座美代子)が遺した夏目漱石全集で、そのうちの1冊「それから」には漱石のサインが入っていた。
長時間待たされた挙げ句、栞子はそのサインを偽物だと断定。
その全集は漱石の死後に発売されたもので、本物のサインのはずがなかった。
さらに、栞子はそのサインを書いたのは絹子自身ではないかと言う。
全34巻のうち、その1冊だけが別途購入されたものだからだというのだ。
見ると、残りの33冊には捺されていた所有者の蔵書印がその巻にはなかった。
その巻には「夏目漱石」「田中嘉雄様」とサインが書かれていた。
栞子はそれを元々は「田中嘉雄」とだけ書かれていたのではないかと言う。
そこに絹子が「様」と「夏目漱石」を書き足し、贈呈本を装ったのだろうというのだ。
「夏目漱石」と「田中嘉雄」の筆跡があまりにも違っていたのだ。
栞子はその本は田中嘉雄という男性から絹子へのプレゼントではないかと言う。
そして、彼女は絹子が結婚したのは1962年以前か、大輔の名付け親は絹子かと尋ねた。
大輔は答えが分からず、ひとまず全集を売るのはやめて帰宅する。
大輔は母の恵理(松坂慶子)にサインは偽物だったと報告。
自分の名前のことを尋ねると、確かに絹子のこだわりで付けられたものだと言われる。
恵理によると、絹子が結婚したのも1962年以前の1959年だという。
絹子には結婚前に好きな男性がいたが、親から結婚を認められなかったらしい。
翌日、大輔は再び古書店に行き、恵理の話を栞子に報告。
絹子が1959年に結婚したと聞くと、栞子はなぜかその話題を避けようとする。
帰宅した大輔は鴨居に頭をぶつけ、恵理は絹子の葬儀でもそんな人がいたと言い出した。
その人のことは親族の誰も知らなかったらしい。
大輔は絹子の葬儀の芳名帳を引っ張り出し、そこに田中嘉雄という名前を見つけた。
大輔はそこに書かれていた住所の文京区春日2丁目を捜し回るが、田中嘉雄は見つからない。
大輔の家の鴨居には頭をぶつけても大丈夫なように、カバーが貼られていた。
それはいつ貼られたものなのかと恵理に尋ねると、大輔が生まれる前だという。
子供が大きくなった時にぶつけるからだと言われたらしいが、大輔の家族は背の低い家系だった。
翌日、大輔は栞子のもとを訪れ「それから」の内容について尋ねた。
栞子は主人公が何もかも捨てて、人妻と恋に落ちる話だと言い、田中嘉雄は自分と重ね合わせて絹子に贈呈したのだろうと言う。
さらに、漱石全集の残りの巻は自分の店で買われたものだという。
本にはさまれていた値札が栞子の祖父の字だったからだ。
その値札を使っていたのは開店当時の1962年だけだった。
絹子が結婚したのが1959年ならば、田中嘉雄から本を贈られたのは結婚後。
2人は不倫関係だったことになる。
「それから」の主人公の名は大輔。舞台も文京区春日2丁目だった。
それを聞いた大輔は、幼い頃にその本を触って、絹子に怒られたことを思い出した。
偽物のサインひとつで、絹子の全てを推理した栞子に大輔は感動を覚える。
すると、栞子は大輔に、店で働いてもらえないかと言う。
本は重いから男手が必要なのだという栞子の言葉に、大輔は了承した。
そんなある日、店に競取り屋の志田(高橋克実)がやってきた。
自転車に積んでいた本の山から、小山清の小説「落ち穂拾い」だけが盗まれたという。
犯人は女子高生らしいが、何の目的で盗んだのか全く分からないままで…。
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第1話
キャスト
篠川栞子 / 剛力彩芽(ごうりきあやめ)鎌倉でひっそりと古本店「ビブリア古書堂」を営む店主。内向的で極度の人見知りだが、古書についてはとたんに雄弁になる。
大輔 / AKIRA(あきら)
古書堂で働くことになる楽天家のフリーター。
文也 / ルイス・ジェシー(るいすじぇしー)
栞子の弟の高校3年生。
志田肇 / 高橋克実(たかはしかつみ)
せどり屋。
佐々木亜弥 / トリンドル玲奈(とりんどるれいな)
小菅奈緒 / 水野絵梨奈(みずのえりな)
笹井菊哉 / 田中圭(たなかけい)
横田奈津美 / 北川弘美(きたがわひろみ)
藤波明生 / 鈴木浩介(すずきこうすけ)
/ 内田篤人(うちだあつと)
ハローワークの相談員。
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